創作系ひとりプロダクションもどき「B'sChamber」の活動報告など
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(画像はウルサイレン初期型「ヲレ仕様」です。)
以前から、というより正確には去年の暮れに頼まれていた「ウルサイレン」を作っています。
頼まれ物なのですぐに作るべきだったんですが、仕事が忙しかったり、ヨネミンに傾いたりして(いや、ヨネミンのせいにしちゃいかんね。)なかなか前に進めず、3ヶ月以上経った今頃やっとかかれた次第。
ごめんなさい、そしてそれでも待っていてくださって感謝です>依頼者様。
●ウルサイレンとは?
いわゆるレゲエDJが良く使うという「サイレンマシン」という類のもの。
サイレンマシンは他にも日本ではいろいろな方が作られているようですが、ヲレの場合はいわゆる「バトルサウンド」と呼ばれるチップ(ヲレはサイレンチップと呼んでいる)を使ったキットをベースにしています。
キットの取説のままつくり、アンプにつないだらやたらうるさかったので「うるさいサイレン→ウルサイレン」と名付けました。
●展示してみたら注文がワサワサと
ウルサイレンはもともとヲレがステージの上でソロをとるために作った「まるっきりヲレ仕様」の電子楽器で、サイレンチップの味がモロに出てきます。
ある時「電子万博に展示で参加したら?」という誘いを受け、それまでに作ったものをいろいろと持っていったところ「これ面白いよ」ということになり、「作ってよ」という話がたくさんきたのでした。
「物販ブースに現れた変な人」の役でいいやと思っていたヲレは驚いたと同時に「ああ出てよかった」と喜んでものでした。
●ところが時は流れていて
時期については「受注生産なのでちょっとかかります」と言っておいたのでマイペースでやれると思って安心して秋葉原に買出しに行って愕然としてしまいました。
「サイレンチップの仕様が変わってる・・・・」
ヲレの作った頃のサイレンチップは普通のICで音を鳴らす仕組みも簡単になっていたんですが時は流れていたようで、確かにおなじ名前でおなじ型番のキットだったのに肝心のサイレンチップが「小さい基板にダイが直接載っているタイプ」のものになっていたのです。
しかもその新型は音の切れが悪く、鳴らしていても楽しくないのです。
もらった注文の殆どが「展示していたのと同じ仕様で」ということだったので、このままでは注文に応えられないということになってしまい、悩みました。
●そこはやっぱりテクノで解決するということで
音の切れの悪さをどうやって解決するかの実験をいろいろして得た結論は、
「ボタンを押したときだけサイレンチップに電源を入れ、離したときに電源オフと同時に音を止める回路を足す」
ということでした。
考えてみればかなり乱暴な方法ですが、キットの取説にも「電源のオンオフで音のオンオフをコントロールする」と書かれていたので問題ないだろうと判断してのことでした。
ミュートはチップとトランジスタバッファの間にトランジスタによるスイッチをつけ、ボタンが押されるとトランジスタスイッチがオフ、離されるとオンになるようにしました。
これを普通のオーディオ信号回路でやると確実に音を悪くしてしまうんですが、サイレンチップの場合は1ビットでパタパタしているだけなので問題ありません。
サイレンチップはそれぞれの端子をグランドに落とすことで動作します。
問題は「ミュート」「サイレンチップ動作」を単純なプッシュスイッチで同時に行なわなければならないことなんですがそこはテクノロジーのテクノで解決させます。
いわゆる「スイッチ」と「8入力のORゲート」、「インバータ」をダイオードとトランジスタで構成することで解決したのでした。
おかげで基板の大きさは「ヲレ仕様」の4倍、使用トランジスタは11個とえらくデラックスな形になってしまいましたが、おかげで「ヲレ仕様」と変わらない動きをするようになったのでした。
●そして10台目の注文をいただき
ヲレのテクノロジーを詰め込んだウルサイレンはいろいろなミュージシャンの元に旅立っていきました。
中にはものすごく有名な「あの方」の元にも行ったものもあります。
オリジナルな形での製作(大きな筐体+アーケードゲーム仕様のスイッチ+ピッチはフェーダー)もしました。
そして去年の暮れに久々に注文をいただいたわけです。
●新機軸はならず、伝統?の回路で
久々に作るのだからもっと改良したものにしたいと思い、トランジスタをICに置き換えた回路を考えて試してみたんですが・・・・やはり本来の仕様を下回る使い方には向いていなかったのかうまく動作してくれませんでした。
というわけでトランジスタ11個の伝統的?な回路構成で回路を起こしなおして製作、無事に動くことを確認して現在に至っています。うまくいけば明日完成?するといいな。
●事実上のラストモデル
いちおう今回の注文で、この形のウルサイレンはオシマイにします。
理由は3つ。
■この予算ではもう作れない
「ヲレ仕様」に比べて複雑な回路構成になってしまい、結果受けた予算(ノーマルタイプで3500円)では出来ないのを意地になって作ったのでかなりの赤字になってしまうのです。
■サイレンチップがすでに生産されていない
キットの販売元からの情報によれば「チップはすでに生産終了しており、よってこのキットも生産中止とする」とのことなので、今後はおいそれと作ることが出来なくなります。
まだ店のストックにはあると思うんですが、それもいつなくなるやら・・・・おさえておこうとは思っています。
■このサイレンチップを使ってもっとスゴイのを作りたい
そのストックをかき集め、そこまでするかというのを作ってみたいのです。
一応アイデアはアタマの中にあり、これから回路図を起こすことになります。
まずはチップを押さえて、ボチボチと行きます。
以前から、というより正確には去年の暮れに頼まれていた「ウルサイレン」を作っています。
頼まれ物なのですぐに作るべきだったんですが、仕事が忙しかったり、ヨネミンに傾いたりして(いや、ヨネミンのせいにしちゃいかんね。)なかなか前に進めず、3ヶ月以上経った今頃やっとかかれた次第。
ごめんなさい、そしてそれでも待っていてくださって感謝です>依頼者様。
●ウルサイレンとは?
いわゆるレゲエDJが良く使うという「サイレンマシン」という類のもの。
サイレンマシンは他にも日本ではいろいろな方が作られているようですが、ヲレの場合はいわゆる「バトルサウンド」と呼ばれるチップ(ヲレはサイレンチップと呼んでいる)を使ったキットをベースにしています。
キットの取説のままつくり、アンプにつないだらやたらうるさかったので「うるさいサイレン→ウルサイレン」と名付けました。
●展示してみたら注文がワサワサと
ウルサイレンはもともとヲレがステージの上でソロをとるために作った「まるっきりヲレ仕様」の電子楽器で、サイレンチップの味がモロに出てきます。
ある時「電子万博に展示で参加したら?」という誘いを受け、それまでに作ったものをいろいろと持っていったところ「これ面白いよ」ということになり、「作ってよ」という話がたくさんきたのでした。
「物販ブースに現れた変な人」の役でいいやと思っていたヲレは驚いたと同時に「ああ出てよかった」と喜んでものでした。
●ところが時は流れていて
時期については「受注生産なのでちょっとかかります」と言っておいたのでマイペースでやれると思って安心して秋葉原に買出しに行って愕然としてしまいました。
「サイレンチップの仕様が変わってる・・・・」
ヲレの作った頃のサイレンチップは普通のICで音を鳴らす仕組みも簡単になっていたんですが時は流れていたようで、確かにおなじ名前でおなじ型番のキットだったのに肝心のサイレンチップが「小さい基板にダイが直接載っているタイプ」のものになっていたのです。
しかもその新型は音の切れが悪く、鳴らしていても楽しくないのです。
もらった注文の殆どが「展示していたのと同じ仕様で」ということだったので、このままでは注文に応えられないということになってしまい、悩みました。
●そこはやっぱりテクノで解決するということで
音の切れの悪さをどうやって解決するかの実験をいろいろして得た結論は、
「ボタンを押したときだけサイレンチップに電源を入れ、離したときに電源オフと同時に音を止める回路を足す」
ということでした。
考えてみればかなり乱暴な方法ですが、キットの取説にも「電源のオンオフで音のオンオフをコントロールする」と書かれていたので問題ないだろうと判断してのことでした。
ミュートはチップとトランジスタバッファの間にトランジスタによるスイッチをつけ、ボタンが押されるとトランジスタスイッチがオフ、離されるとオンになるようにしました。
これを普通のオーディオ信号回路でやると確実に音を悪くしてしまうんですが、サイレンチップの場合は1ビットでパタパタしているだけなので問題ありません。
サイレンチップはそれぞれの端子をグランドに落とすことで動作します。
問題は「ミュート」「サイレンチップ動作」を単純なプッシュスイッチで同時に行なわなければならないことなんですがそこはテクノロジーのテクノで解決させます。
いわゆる「スイッチ」と「8入力のORゲート」、「インバータ」をダイオードとトランジスタで構成することで解決したのでした。
おかげで基板の大きさは「ヲレ仕様」の4倍、使用トランジスタは11個とえらくデラックスな形になってしまいましたが、おかげで「ヲレ仕様」と変わらない動きをするようになったのでした。
●そして10台目の注文をいただき
ヲレのテクノロジーを詰め込んだウルサイレンはいろいろなミュージシャンの元に旅立っていきました。
中にはものすごく有名な「あの方」の元にも行ったものもあります。
オリジナルな形での製作(大きな筐体+アーケードゲーム仕様のスイッチ+ピッチはフェーダー)もしました。
そして去年の暮れに久々に注文をいただいたわけです。
●新機軸はならず、伝統?の回路で
久々に作るのだからもっと改良したものにしたいと思い、トランジスタをICに置き換えた回路を考えて試してみたんですが・・・・やはり本来の仕様を下回る使い方には向いていなかったのかうまく動作してくれませんでした。
というわけでトランジスタ11個の伝統的?な回路構成で回路を起こしなおして製作、無事に動くことを確認して現在に至っています。うまくいけば明日完成?するといいな。
●事実上のラストモデル
いちおう今回の注文で、この形のウルサイレンはオシマイにします。
理由は3つ。
■この予算ではもう作れない
「ヲレ仕様」に比べて複雑な回路構成になってしまい、結果受けた予算(ノーマルタイプで3500円)では出来ないのを意地になって作ったのでかなりの赤字になってしまうのです。
■サイレンチップがすでに生産されていない
キットの販売元からの情報によれば「チップはすでに生産終了しており、よってこのキットも生産中止とする」とのことなので、今後はおいそれと作ることが出来なくなります。
まだ店のストックにはあると思うんですが、それもいつなくなるやら・・・・おさえておこうとは思っています。
■このサイレンチップを使ってもっとスゴイのを作りたい
そのストックをかき集め、そこまでするかというのを作ってみたいのです。
一応アイデアはアタマの中にあり、これから回路図を起こすことになります。
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プロフィール
HN:
弁慶
年齢:
59
性別:
男性
誕生日:
1965/05/26
職業:
ヒマすぎて困っている板金職人
趣味:
音楽と電子工作
自己紹介:
南関東在住。
やはりYMOに影響を受け、音楽と電子工作を同時に始める。
20代よりライヴ活動を始めるも要領がわからず頓挫、しばらくは宅録と楽器集めにハマる。
30代後半から再びライヴ活動を再開し、資金難にあえぎつつも細々と活動を続ける。
最近は電子工作と音楽をより密接にした展開を目指して試行錯誤しているところ。
やはりYMOに影響を受け、音楽と電子工作を同時に始める。
20代よりライヴ活動を始めるも要領がわからず頓挫、しばらくは宅録と楽器集めにハマる。
30代後半から再びライヴ活動を再開し、資金難にあえぎつつも細々と活動を続ける。
最近は電子工作と音楽をより密接にした展開を目指して試行錯誤しているところ。
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